コレステロールの摂りすぎに注意なんてよく耳にしますよね。
なんとなく悪いイメージのあるコレステロール。
しかし、コレステロールを避けすぎても、実は体に良くないのです。コレステロールと上手に付き合っていく方法をまとめました。
本当に怖いコレステロール
コレステロールとは、人間の体の中にある脂質。体を作るために必要です。
主な役割は、
・骨や筋肉を構成する細胞膜を構成する
・体を調節するホルモンを作る
・食事の消化吸収を助ける肝臓からでる胆汁を構成する
体になくてはならないものですが、血液中に増えすぎる場合危険なことも…。
善玉コレステロール(HDLコレステロール)
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)
胎内のさまざまな細胞は、血液中に流れているLDLコレステロールを必要としますが、細胞の必要とする量を超えると血管の内壁に留まってしまいます。これが動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞という病気につながることがあります。
HDLコレステロールは、血液中で余ったLDLを回収してくれます。回収されたLDLコレステロールは、肝臓に集められ、排出、または再利用されます。
血液中に、LDLコレステロールが増えすぎたり、HDLコレステロールが極端に減ってしまうと動脈硬化につながるおそれがあります。
<基準値>
LDLコレステロール 空腹時65~139mg/dl この基準値より高い場合 脂質異常(高LDLコレステロール血症)
HDLコレステロール 空腹時 40~95mf/dl この基準値より低い場合 脂質異常(低HDLコレステロール血症)
*血液検査で簡単に調べることができます。
卵は高コレステロール、は間違い?
高コレステロール 要注意食品
・卵黄
・レバー
・うなぎ
・たらこ
・うに
・たこ
・イクラ
確かに、卵黄にコレステロールが多く含まれています。
しかし、体に必要な、ビタミン、たんぱく質が豊富。
また、コレステロールを分解する肝機能を高める「ムチン」が卵に多く含まれています。
卵の摂取を避けるのではなく、少しずつ取り入れるのがベスト
卵はコレステロールを上げるから食べてはいけないは間違い。
卵以外の食材も、全く摂取しないよう控える必要はありません。
これらの食品を摂り過ぎないように注意してください。
揚げ物を控える
全ての油分をカットしてしまう必要はありません。
積極的に摂取したほうがよい油分と、控えたほうがよい油分を覚えておきましょう。
×飽和脂肪酸
酸化(劣化)しにくく安定しているため、体内で分解されにくく、血管を詰まらせる原因となりやすい
(豚、牛、バターに由来する脂肪→熱するとやわらかくなり、冷えると白く硬くなる油脂)
◎不飽和脂肪酸
安定性が低く、体内で分解されやすい。ただし、加熱や酸化がおきやすく劣化しやすい。
・オレイン酸
(オリーブオイル、アーモンド)
・リノール酸
(ごま油)
ただ、体に良いとされる油分も摂りすぎは総コレステロール値をあげることにつながるので、バランスよく摂取することが大切です。
これを食べれば怖くない!
LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やしてくれる食品をまとめてみました。
以下の食品をバランスよく摂取することが、コレステロール値を基準値に近づける一番の近道です。
・オメガ3脂肪酸
(DHA・EPA、ナッツ、アマニオイル、えごまオイル)
・青魚(あじ、いわし、マグロ、ぶり、サバ、秋刀魚)の刺身
*熱を加えるとDHA・EPAが溶け出し、少なくなる。酸化にも弱い。悪玉コレステロール低下効果が薄くなる。
・ビタミンC
(キャベツ、パプリカ、ゴーヤー、ピーマン、柑橘類(みかん、れもん)、イチゴ、りんご、緑茶、イモ類)
*胆汁の働きを高めることで、コレステロールが効率よく利用され、LDLコレステロールが酸化されにくくなる。熱に弱く、水に流れやすい。加熱は最小限にし、茹でるときは切り口を小さくする工夫を。水にさらすのはNG。緑茶、イモ類のビタミンCは比較的安定している。
・ビタミンE
(落花生、カボチャ、赤ピーマン、ナッツ、小魚)
*脂質の酸化を防ぎ、コレステロールの悪影響を減らしてくれる
・ビタミンB群
(豆類、玄米やふすまなどの穀物の皮、豚肉、のり)
*水溶性で一度にたくさん摂取しても尿として流れ出ていってしまうので、こまめに摂取する必要がある。
・S-メチルシスティンスルホキシド(SMCS)
(キャベツ、ブロッコリー)
・納豆キナーゼ
(納豆)
・水溶性食物繊維 アルギン酸
(わかめ、昆布類)
・エリタデニン
(しいたけ)